こんにちは、壱岐市の百田歯科医院の院長、百田昌史(ひゃくだまさし)です!
壱岐は長崎県に属する島でありますが、島ならではの自然や食べ物がいっぱい。
歯に関係ある話や関係ない話まで、ご紹介させて頂きます。
クリーピングをおこそう。
2012/04/12
意外に見かけるのが、歯茎の下がった人です。
歯ぐきのさがった状態(歯肉退縮)を歯磨きで歯肉を増やす方法があります。上手な歯磨きで歯ぐきはよみがえるのです。歯ぐきが再生するのです。その下にある骨も再生することもあります。
昔、いったん下がった歯肉は骨の補填材などを使って骨再生術などの外科的な手術をしない限りは元には戻らないといわれてきました。
それが正しい歯みがきだけで、よみがえることが分かってきました。
その歯磨きは毛先を細かく動かして、歯頚部(歯と歯ぐきの境目)を狙って歯の汚れ(歯垢)を取り除く方法です。これはよくテレビ等で紹介されます。振動法といわれます。
歯ブラシの毛先の細かい動きで歯肉溝(深さ4ミリ以上を歯周ポケットといいます)といわれる歯と歯ぐきの境目のにある歯肉の溝の中の汚れを取り除くことによって、下がった歯肉が這い上がってくるのです。そして大事なのが、歯を磨く時の圧力のコントロールです。弱い力で、歯周ポケットの深部まで届く清掃を心がけるのです。
正常に戻った歯肉をクリーピングといいます。這い上がるという意味があります。
一日に5回磨きなさい、とか、一箇所につき10回確実に歯肉溝内の歯垢を掃きとるとか、相当細かい歯磨きが必要になります。要するに時間と技術がかなり必要になります。
人目をはばかることなく、せっせと磨くことができる人は、歯肉がよみがえるのです。第一段階はテレビ見ながら新聞見ながらの「ながら磨き」をしようと言ってきましたが、次のステップは、そうではなくって鏡を見ながら細かいハミガキが必要なのです。
大変ですけど、皆さん がんばってみましょう。
写真は丸森英史先生 「医院で取り組むブラッシング指導」から
睡眠時無呼吸症候群
2012/02/18
7年前の夏、プロレスラーの橋本真也が脳幹出血で、突然なくなりました。40歳の若さでした。
彼の死の遠因には、睡眠時無呼吸症候群があったと推測されています。
睡眠時無呼吸症とは、睡眠時に一時間に呼吸停止10秒以上が5回以上などの細かい定義があります。要するに睡眠時に呼吸が無くなり、熟睡できず、昼間に眠気がある人たちのことです。
無呼吸症は生活習慣病を引き起こします。動脈硬化性疾患がおきやすくなります。肥満、高血圧、高脂血症、不整脈、脳血管疾患、心疾患、糖尿病などと関連してきます。
原因は主に、寝るとき喉の奥の筋肉が緩み、気道がふさがるからです。肥満の人は、さらに喉がふさがリやすくなります。また、下あごの小さい人も喉が狭いために発症しやすいようです。無呼吸症のいびきは、普通の一定したいびきでなく、しばらくの無音から突然の大きな激しいいびきをかくのが特徴です。
神経内科(睡眠外来)、耳鼻咽喉科、呼吸器科などで検査します。その後に重症例などはCPAPという装置で、鼻から陽圧を送って狭窄した喉を開いて呼吸しやすくします。また医科からの紹介で軽症例は歯科でもスリープ・スプリントという顎の位置を前方に、矯正して気道をひらく方法があります。スリープ・スプリントは顎の小さい人には効果的です。顎関節症、歯の少ない人、下顎が前方に動かない人には使えないことがあります。
お隣に、いびきがひどい方がいらしゃったら、また昼間眠たい方は、無呼吸症候群も疑ってみてください。まずはご家族のチェックをしてみてください。
かみしめ・呑気(どんき)症候群
2012/01/13
正月明けの朝日新聞に「娘が頻繁にゲップやおなら」という見出しの記事がありました。よくあるQ&A方式のドクターに質問するコーナーです。
高校2年の娘さんがここ数年、ゲップやおならが頻繁に出て学校に行きたがらない。と、親御さんから心療内科のベイサイドさちクリニック院長(横浜市)小野 繁先生への相談です。
ゲップやおならの7割は唾液や食物と一緒に入った空気です。
この空気の量が多くなる原因には、食道炎や早食いなどがあります。また、それ以外にも無意識に奥歯を合わせてしまう『かみしめ』や口に力が入ってゴックンと唾液をのむことが多い人も空気がたまりやすいようです。
これを『かみしめ・呑気症候群』といいます。「呑」とは、のむこと。気を呑む。空気を飲むことです。ストレスで緊張の続いている人、パソコンなどに向かい、姿勢がうつむき加減な人に多いようです。ゲップやおなら以外にも、ひどくなると頭痛や胸痛などの症状も出現します。しかし、内科的には異常が見つかりません。子どもや女性では「学校にいけない」「結婚できない」と深刻に悩むケースにも発展するそうです。
この治療法は心療内科と歯科の共同治療で、メンタル面を心療内科、歯科では※マウスピースを作成し、『かみしめ』を減少させます。
それまでは歯科では『かみしめ』は歯の磨耗、歯の割れ、知覚過敏症、歯周病、顎関節症、肩こり、頭痛などの症状が発現する事が分っていました。これらに呑気症が加わりました。呑気症候群は重篤な場合は前述のようにメンタルな病気にもなります。
『かみしめ』という、歯・口の中の現象が、呑気症を起こし、心の病にもなるのです。
体は全て関連しているという一例です。
※歯科のマウスピースは呑気症の他にも、顎関節症、歯列矯正、無呼吸症、歯の漂白などの治療やスポーツのマウスガードにも使われています。それぞれの症状によって作り方、使い方、材料は違いがあります。
正月の思い出 巻きズルメ
2011/12/15
私の実家は小さな商店を営んでいました。父親も母親も歳末ともなれば、夜11時くらいまで、忙しく働いていました。大晦日の夜、紅白の始まるぐらいから、やっと、慌てて正月の準備をしていました。準備といっても、しめ縄を飾ったり、ささやかなオセチを作ったりする程度です。
その中で、いつも父親がやっていたのが、巻きズルメ作りです。
イカの足のほうを中心にして、スルメをぐるぐるとロール状に巻き、それをコマひもで、しっかりと締めながら巻いていきます。そしてその棒状になったスルメを塩湯で煮込むのです。その後、ひもを解き、輪切りにします。素朴な島のオセチ一品の出来上がりです。
巻きズルメは唐津の小川島、壱岐、対馬など玄海灘の島々に昔から伝わる正月の郷土料理です。
私が中学生になったころ、父親に言われて、巻きズルメを作ったことがあります。父の巻きズルメはひもの間隔も狭く、きつく丁寧に巻かれて、出来上がったイカは身が詰まってしっかりしていました。中学生の私は、力も弱く、根気もなく、出来上がったものは、ゆるゆるのすぐ崩れそうな巻きズルメでした。
父はいささか早めの70歳で逝って、早10年。父の作った巻きズルメの正月が懐かしいです。
開聞岳
2011/11/21
11月13日 鹿児島・指宿の開聞岳に登ってきました。薩摩富士と言われています。二重式成層火山です。トロコニーデとも言うらしい。7合目までをコニーデ。それより上をトロイデ。高さ924b。
登山口から切通しの道で、うっそうとした深い森林に囲まれた道幅の狭い山道です。
よって、頂上まで数箇所しか、下界を覗くことが出来ません。
地図上で見ると、山頂まで螺旋を描いて道は伸びています。よって、それほど勾配はありませんが、中腹は玉子大の石が道にたくさんあって、帰りは滑りそうです。やや リスキーな登山道です。
山頂も狭く、私達が、登ったときは40,50人の登頂客がいましたが、座る所がないような状況です。
薩摩半島の南端ですので、見晴らしのいいときは屋久島、種子島が見えるようです。
下山時、予想通り、玉子大の石の上に乗っかって、バランスを失い,こけてしまいました。その後も数回足を滑らして転倒しそうになりました。
後ろから来た数人の人たちは、このスリリングなこけそうな坂を駆け足で下って、あっという間に私を抜き去って行きました。その中には40才くらいの女性もいました。この山に慣れているのでしょうか?驚きの忍者走りです。薩摩版「くのいち」です。
開聞岳は足場が悪く、そこそこきつい山ですけど、それがかえってストイックにしてくれる面白い山です。
歯ブラシの穴
2011/11/18
小学校4年生の男の子から、不思議な質問を受けました。「歯ブラシの穴はどうしてあいているの?」と。歯ブラシの取っ手(グリップ)のところの穴がどうして開いているのかという質問です。
私は何も疑問も持たずに、「穴にヒモを通すか、そのままカギに引っ掛けるかで、吊るして置くためのものだよ。」と答えようとしましたが、思いとどまって調べてみることにしました。
知り合いの歯科医師にも何人か聞いてみました。しかし、「フックに掛けておくための穴」としか答えは返ってきませんでした。
そこで、歯科の材料に詳しい、歯科材料学の博士号を持つ友人に聞いてみました。
彼が言うには「歯ブラシの取っ手にある穴は、意味があるんだ。歯ブラシを使った後に、水を切るよねー、その後コップなどに立てて置くよね。穴が開いていることによって歯ブラシが乾きやすくなるんだ。…」と話は続き、結局歯ブラシが早く乾いて、常に衛生的に使えるように穴が開いているとのことでした。
この答えには仰天でした。おそらく、これは専門家であるべき私達 歯科医師ですら、ほとんど知られていない真実です。歯ブラシの穴には秘められた科学の知恵が工夫されていたのです。
それにしても、この「穴」に疑問を持った小学生はすごくないですか。普通の人には何気ない物にでも疑問を抱き、固定観念に支配されない、ピュアな頭脳に、さらにびっくりです。
1日1万歩
2011/10/10
健康のために,生活習慣病にならないために、1日一万歩とかいいます。しかし、実際一万歩と言うのはかなり大変です。大体10分で1000歩ですので、一万歩というと、10倍の100分かかります。1時間40分の時間が必要です。
日本人のサラリーマンの1日平均歩く歩数が3000歩です。あと7000歩が必要となります。1時間以上を仕事を除く歩く時間が必要となります。よってデスクワークの多い人はこれ以上必要となります。
急速破壊性(侵襲性)歯周炎
2011/09/13
昨年の夏、中国地方のH大学の歯学部の研究員の方が突然、我が医院を訪れました。
彼が言うには「かつて侵襲性歯周炎とか、若年性歯周炎と呼ばれていた歯周炎の地域性を調べている」とのことでした。
侵襲性歯周炎とは、私が学生時代は若年性歯周炎とか、早期発症型歯周炎とかも呼んでいました。侵襲性歯周炎は10〜30代と若い時期に発症し、歯の周りの粘膜に炎症が起こり、歯を支える骨をとかしてしまう歯周病で、進行が早いのが特徴です。若くして歯を失う怖い病気です。
普段 私達歯科医がみる歯周炎は慢性歯周炎です。これは軽いものを含めると全成人の70,80%に見られます。
しかしこの侵襲性歯周炎は1%未満と言われています。非常にまれな疾患です。しかし、どの歯科医院にもその患者さんは存在します。その方々には大変な問題です。
特徴は@歯周病以外は至って健康です。そしてA家族内集積性です。要するに健康な親子が二人とも同じように若い時に歯ぐきが悪くなり、歯を失う。同一家族内で発症するのです。
また最新の文献を目にする事が、ありました。以前は若年性歯周炎は35歳ぐらいまでにと年齢で区切ってあったみたいですが、いかなる年齢でも生じるため、『急速破壊性歯周炎』に変更されたとのことです。侵襲性歯周炎の名では手ぬるいのです。
話は戻りますが、この研究員は壱岐に来て、当地域の歯科医院を訪れ、真犯人を追う刑事のように地道に足を使った捜査、いや調査に訪れたのです。残念ながら私は「心当たりはありません。」と。研究員の先生にはお帰り願ったのです。そして、彼の熱意に感動しつつ、自らの無力さに恥じていました。
学術的には、歯周病菌が歯周炎の原因ですから、症例分析して、いろいろと研究してあるようですが、なかなか特効薬みたいなものはないようです。
現在のところ、急速破壊性歯周炎は特殊な遺伝子を持つ人が、環境との相互作用で発症につながるそうです。
結局、大事なのは慢性歯周炎と同様に、徹底的な口腔衛生指導を中心とした長期観察(SPT:歯周病安定期治療)が大切なようです。
辰の島A
2011/07/29
宝島
辰の島
2011/08/06
この夏 かねてから行こうと考えていた「辰の島」に行って来ました。
勝本漁協の裏にある桟橋から遊覧船に乗って15分ほどです。勝本港を出ると、右手にイルカパークや串山海水浴場が見えます。その次に勝本の3つの島が順に見えてきます。名烏島、若宮島、辰の島と。
辰の島に渡るのは、実に小学生のころ、家族と行った海水浴以来です。40年以上前です。
ビーチのある湾内に入って、まず、驚いたのが、海の色がエメラルドグリーンです。沖縄に4年ほど住んでいましたので、エメラルドグリーンの海は見慣れていましたが、まさか、この生まれた壱岐の島で見れるとは思っていませんでした。40年前はどうだったのか、記憶がありません。
島をこの船で一周 廻ってくれます。クルージングです。島の周囲を見るのは初めてです。左回りに遊覧します。始めの湾周辺は5mから10mの崖が続きます。地層を作っている岩盤が続きます。途中 波や風雨で浸食されて出来た洞窟や石柱が見えます。欧州の古代の王宮跡のようです。
2羽のツガイと思われる鳥が舞っています。スピード感のある優雅な舞です。街で見れないキレイな鳥です。船の周りを飛び交います。鷹です。
若宮島との間の瀬戸を進みます。この3つの島はタヌキと野生化した鹿がいるそうです。鹿は泳いで、この3つの島を渡り歩くそうです。
外海に出ると象の形をした岩場が現れます。マンモス岩を呼んでるようです。西のほうから見ると眼もあって巨大な髭のあるマンモスに見えます。
外海の方は崖の高さが50m以上あるかと思います。全てが豪快な環境になります。地層を作る、横に重曹した岩盤が中途から張り出して異様な形状です。その上の何もない断崖絶壁に巣らしいものがあります。先ほどの鷹の巣です。
少し行くと、また浸食で削られた岩の裂け目に、心の綺麗な人しか見えない観音様に見えるパワースポットがあります。
最後にこの島の最も有名なスポット蛇が谷につきます。この島の最大の浸食で出来た奇岩景勝地です。
島を1周して浜に上陸します。浜は昔と変らず、遠浅の白浜です。潮が満ちてくると川にみたいになるといううところを渡って、行ったことにない東側のに行くと、何かしらの骨を発見しました。そうココで一番大型の哺乳類の骨と思われます。もう分りますね。
「辰の島」は南側はエメラルドグリーンに輝く海に面した白浜のビーチ、北側は断崖絶壁に奇岩のある野生的な自然。最近、世界遺産になった小笠原にも負けない壱岐の遺産です。
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